エボリューションを学ぶ
ハーレダビッドソンが現在のメジャーな地位を確立できたのは、エボリューションの実績が大きいと言われています。98年をもって引退したエボリューションについて紹介していきます。
発売当初は賛否両論が盛んに飛び交った革新的なニューエンジン
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エボリューションは「ハーレー=壊れる」というイメージを払拭しました。
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ショベル時代の経営危機から脱出する世界各国での大ヒットショベル時代とは比べられない程の様々なモデルが誕生したこともエボリューションの特徴のひとつでしょう。パンヘッド時代まではFL系モデルのみだったビックツインは、ショベル時代にFX系(スーパーグライドやローライダー、WGなどという名車は現在でも根強いファンが多い)とFLT系が登場しました。それがエボリューションになると、リジッドを模したソフテイルやラバーマウントを採用したFXR、その進化系であるダイナグライドといった様々なフレームが開発され、それぞれのフレームごとに仕様の異なるモデルがラインナップされていきました。エンジンの信頼性と高いポテンシャルに豊富なモデル・ラインナップが相まって、エボリューションは世界各国で大ヒットしました。そして、ショベル時代に経営危機に貧したハーレーダビッドソン社を見事に立ち直させる程の人気を獲得しました。 |
1987/FXLR LOW RIDER |
1984/FXST SOFTAIL | |||||
進化と伝承エボリューションの後を引き継いで登場したツインカム88は、外観/乗り味ともにあくまでもエボリューションを引き継ぐテイストが与えられています。ということは、ナックルからショベルに至ったビックツインの流れはいったんそこで終結し、エボリューションから新しい流れに生まれ変わったと言うことができます。しかし、空冷OHV・Vツインという基本姿勢は今でも継承され続けています。 |
エボリューションの改善履歴
長い間生産されたエボリューションをハーレー社は徐々に改善していきました。以下に代表的な改善点を紹介していきます。
1985年 |
湿式クラッチの採用。また、シリンダーヘッドからクランクケースまで貫通したスタッドボルトを採用することで、剛性のさらなるアップとオイル漏れ対策が施されています。
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1988年~1991年 |
CVキャブレターの採用
クランクシャフトの3ピース化
ギアノイズ対策としてギアの変
5速ミッションを採用
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1993年 |
ブリージングシステムの採用
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1995年 |
フュエールインジェクション(EFI)システムを採用
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